~和名にまつわる話題~


以前から読みたいと思っていたのだけれど
読みモノとしてはちょっとお高いので購入をしばらく躊躇っていた書籍。

やっぱり購入しました。


●虫の名、貝の名、魚の名 和名にまつわる話題●
青木淳一・奥谷喬司・松浦啓一編著 / 東海大学出版会

和名にまつわる

結論から言ってかなりおもしろく、いやもっと早く読むべきでした。

和名のナゾは何もコケに限った事ではなく
虫にも貝にも魚にもたくさんあり
昔の図鑑には漢字名が付記してあったりして検討が付いたけれど
カタカナだけでは語源がわからないものが多い・・と。
そんな中、この本では語源と命名にまつわる興味深い話がたくさん書かれています。

ちょっとだけご紹介。

ゴキブリの語源は「御器破り」あるいは「御器噛り」、つまり台所の食器(御器)の下に潜り込んでいることからきているらしい。 漢字で書かれているとなるほどです。

◆トゲトゲと呼ばれていたハムシの一群があったが、トゲトゲ類にはイネ科などの葉鞘の中に潜り込んで生活するようになったグループがあり、それらは進化の過程で邪魔なトゲを失くした。このグループを「トゲナシトゲトゲ」と呼ぶことになる。ところが東南アジアの熱帯地方にトゲナシトゲトゲ類から派生したと思われる今度は「トゲ」のある種が見つかった。これを愛好家は「トゲアリトゲナシトゲトゲ」と呼んだらしい。
トゲトゲ類の中の、
トゲの無いトゲナシトゲトゲの仲間の、
トゲの有る トゲアリトゲナシトゲトゲ。
なんてユーモラス!
現在はトゲトゲはトゲハムシに、トゲナシトゲトゲはホソヒラタハムシになっているそうです。

◆変な名前の貝たちの中に「ミジンギリギリツツガイ」というのがあるそうです。
最初このカタカナをそのまま呼んだ時は「ミジンギリ ギリ ツツガイ」??と読んでしまいました。
これはこの貝の形状(筒状にぎりぎり巻きつけるように見える)を「ミジンツツガイ(微塵筒貝)」に合わせた和名だそうです。うーん。やっぱり「みじん切り」で切ってしまいそう。





読んでいて思わずにんまりしてしまったのは「コモリグモ」にまつわる話で
昔はドクグモ科とか○○ドクグモと言う名がたくさんあったのが、日本産のこの仲間は毒性が他のほとんどのクモ同様に弱くしかもこのクモの雌は卵がたくさん入った繭のような卵のうをお尻の先につけて運び、卵から出てきた子クモをしばらくの間自分の背中に載せて保護しながら生活するのだそうです。で、
毒蜘蛛というと聞いただけでおそろしい感じがするが、こんな心優しいクモにドクグモというのは誠にふさわしくないということになり「ドクグモ」を「コモリグモ(子守り蜘蛛)」という名称に変更したのである。
ということなんです。

・・ふふふ。
クモを「心優しい」と堂々と書かれているあたり、親近感を覚えませんか?
心優しいクモ・・  
心優しい・・    むふふ。




地方名の話や、命名にまつわる歴史的なことにも触れられています。
聞いただけでぷっと吹き出すような名前もあったりして
昨夜から少しずつ寝る前に読み語りをしているところです。


2800円+税。そこのあなたは絶対買い!だと思いますよ?(笑)








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musimegane

アート目線のコケ観察。
いきもののカタチは美しい。

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