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    苔と虫とうんこ


    ミノゴケの大群生を覗いていると
    目にとまった幼虫。

    一見地衣類みたい。


    すぐそばにはもう一種違った幼虫。
    こちらは蘚類に見立ててる?(でもないか。)
    narisumas2i.jpg
    彼らはコケのように小さく
    コケの間で生きているけれど
    コケを食べている様子ではなかった。

    コケ(地衣類)を食べる蛾の中には「コケガ」という名前の蛾が
    いるけれど植物であるコケ(蘚苔類)を食べる蛾にも「コケガ」と名の付く
    蛾がいるんだろうか??



    昨年の夏、県北の昆虫調査に出かけた虫先輩が
    クロミツボシアツバというコケ(植物のほう)を食べる蛾の幼虫を見つけ
    飼育、羽化させた(!)と聞き、懇願して幼虫の「うんこ」を見せてもらった。
    ずいぶんと前の話なのだけれど
    コケになりすましているようにみえた幼虫を見て
    思い出したので備忘録としてメモしておくことにします。



    ころんころんな小さなコケボール。
    クロミツボシアツバ1
    幼虫のうんこです!

    スライドガラスに置いて水を数滴。
    クロミツボシアツバ2

    水を含んでボールが解れた頃合いをみてカバーグラスをオン。
    クロミツボシアツバ3

    なかなかの噛みっぷりです。
    小さくかみ砕かれているけれど
    カタチが無くなるまで「消化」された様子はありません。

    あらっ。ワタクシより切片作りがお上手かも?!
    茎の断面も見えます。
    クロミツボシアツバ4

    中には葉のカタチがはっきりしているものも。

    ナガスジイトゴケっぽい?
    クロミツボシアツバ5

    ホウオウゴケの仲間。
    クロミツボシアツバ6

    幼虫は、コケを噛み切って(噛み砕いて?)お腹の中に入れるけれど
    うんちになるまでに吸収されるのは細胞の中身だけな様子。

    蘚苔類は、100年以上前の標本でも水に浸けると
    葉や細胞壁はもとのカタチに戻ります。
    まるで「ふえるわかめちゃん」みたいに。(例外もあるのでしょうけれど)
    それがどうしてだか化学的なことはわかりませんが
    乾燥にも水にも適応できるコケたちの葉は
    繊細そうにみえるけれど柔軟でタフなのですね。

    もし・・
    もしもコケが葉野菜くらいに大きくても
    消化が良くなくてあまり食用には向いていないかもしれません。
    いや、もしかしたら食物繊維をたくさん摂れる!とかで
    健康食品になるでしょうか?





    うんこといっしょに入っていたコケたち。
    クロミツボシアツバの幼虫が羽化するまでケージに入れられていたものです。
    クロミツボシアツバ7

    手付かずのコケもありました。
    中央の深緑は「ニスビキカヤゴケ」。
    噛むとぴりりと辛くて唐辛子を噛み潰したような味がするタイ類です。

    クロミツボシアツバの幼虫もぴりりと辛いのは苦手なのでしょうか。



    以前、タイ類のウロコゴケの仲間に隠れていた幼虫を
    間違って連れて帰ってしまった時
    その幼虫はウロコゴケの仲間だけを食べていました。

    一口に「コケを食べる蛾」といっても
    その好みは色々あるようですね。

    グルメだわー。















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    Author:musimegane6
    アート目線なコケ観察。
    いきもののカタチは美しい。


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