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    都市化とダニ

    コンクリート建造物のコケに生息するササラダニ類
    青木淳一著(東海大学出版会2000)

    知らなかったワタシはコケ好きとしてもぐりでございました。


    都市化とダニ


    なんと。
    日本中のデパートの屋上や線路際などからコケを採集し
    その中に住まうダニを調べつくされたという。
    この本はその記録です。(コケは専門家により同定されています。)


    今までコケの中に何度もダニを見つけては
    厚紙の上に垂らした速乾木工用ボンドの中に封じ込めてきました。
    小さなダニがほとんどで、それが家中で繁殖するのを想像すると気味が悪く
    実体鏡下で見つけるたびピンセットで摘んでそのまま閉じ込め続けてきたのです。



    コケに潜むササラダニは人に害を与えるものは無く
    土壌分解する役割をも担っているようで
    無知だったことを反省しました。
    実際、「ダニ」とつくものの中で人体に害を与えるような種は
    とても少ないそうです。



    今、マダニについてかなり敏感になっていますよね。
    小さなお子さんのいらっしゃるご家庭ではなおのことだと思います。
    かくいうワタシも、先日山で腕を登ってくるマダニを発見して
    一人で大騒ぎをしてしまいました。

    けれど

    地球の役にたっているダニ、
    そして、草食系のほうがずっと多いということを
    ちゃんと覚えておきたいと思った次第です。




    さて。
    この本にはダニ(コケ)の採集地がリストアップされ
    そこには31種のコケが記載されています。
    北は北海道から南は沖縄まで、全都道府県ではないにせよ
    デパートやビル裾などの234地点でコケが採集されているのですよ。
    すごいです。


    その中で、やはり多いのはホソウリゴケ。 そしてギンゴケ。

    おや。と思ったのは
    静岡~広島ではハマキゴケが採集されているのに
    鹿児島~沖縄ではハマキゴケが無く、カタハマキゴケが採集されていました。

    界隈にハマキゴケが無ーい!とずっと不思議に思っておりましたが
    本当に少ないようです。


    Hyophila.jpg
    雨の後のカタハマキゴケ。(秋の画像)



    実はこの書籍
    著者である青木先生が綾町に調査に来られた際
    ご一緒させていただく機会に恵まれ
    私がコケ好きであると知って、ぜひ読んでみてくださいと
    一手間掛けてお送りくださったのです。

    今回の調査対象はダニではなく、ホソカタムシの仲間たちで
    倒木の下に敷かれたシートの上に落ちた小さな小さなムシたちに対し
    「佇まい」という言葉をお使いになっていたのが強く印象に残っています。
    紳士で、人にも虫にも優しい素敵な先生でした。



    感謝。














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    Author:musimegane6
    アート目線なコケ観察。
    いきもののカタチは美しい。


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